「やりたいことを諦めない」コーチングとの出会いが導いたパラレルワーカーへの道
「もっと人生の根本から関われる人になりたい」
その想いからコーチングを学び始め、上場企業を退職して人事パラレルワーカーとして活躍する石田 五月さん。企業・個人双方の人事アドバイザー経験を持ち、その面談実績は2,000件以上にも上ります。現在は当社サービス「corner」に登録する人事パラレルワーカーとして、大手IT系上場企業の採用などに携わっています。
そんな石田さんは、なぜ転職ではなくパラレルワーカーとしてのキャリアを選択したのでしょうか。また、今後に向けて描く未来図についても伺いました。
<プロフィール>
石田 五月(いしだ さつき)/パラレルワーカー
新卒で東証一部上場の人材紹介会社に入社し、企業向けのリクルーティングアドバイザーと個人向けのキャリアアドバイザーを約7年担当。面談実績は2,000件以上。学生面接官も兼務し、化粧品業界の領域でMVPを7度受賞。その後30歳で脱サラし、心理療法NLPを用いた独自のキャリアコーチングを確立。人事パラレルワーカーとして企業・個人の双方を支援している。▶このパラレルワーカーへのご相談はこちら
目次
やりたいことを全てやるための「パラレルワーカー」
企業勤めのキャリアアドバイザーから、フリーのパラレルワーカーへ
キャリアアドバイザーとしてたくさんの求職者と本気で向き合う中で、「本当に転職だけが最善の選択なのか?」と、ふと思った時があったんです。転職はあくまで1つの手段。もっと人生の根本から関わる方法はないかと考えた結果、コーチングに出会ったことで、もっとその分野を究めてみたいと感じたんです。そこで、新卒から勤続していた大好きな会社を離れる決意をしました。
パラレルワーカーになったのは「やりたいことが多すぎた」から。コーチングはもちろん、中途・新卒採用、エンジニア採用、キャリア教育の講師──他にも未経験だけどやってみたいことはたくさんあります。加えて仕事だけじゃなく、子どもだって30代のうちに欲しい。そう考えたら、今が一番身軽な時期で、自分の人生に集中できる気がして。なら、今のうちに全部やっちゃおうって思ったんです。
「相手を信じ抜く」自分ならではの強みを活かして
私がもともと得意としていたのが採用支援・転職活動のサポート全般だったので、この辺りは経験を活かしてお力添えができるのではと思っていました。企業に対する人材のマッチングや、個人に対する面接対策・自己分析・会社選びの軸を見つける……といった部分は詳しい分野です。
あとは性格面でいえば、よく人から「人の事を信じ抜く」ことが私の強みだと言われていて。実はコーチングも、クライアントを信じ抜くことが何より大事なんです。そういったところでもコーチングとは本質的な相性の良さみたいなものを感じています。
もし前職のキャリアアドバイザー時代にコーチングを学んでいたら、もっと最適な転職のご支援ができていたような気がしています。これまでのキャリアアドバイスは“導く”や“提案する”イメージでしたが、コーチングでは相手の価値観をより深く理解し、本人が気づいていない潜在領域にまでリーチする。“引っ張る”から“引き出す”スタンスへの変化を当時すでに実践できていたら、よりキャリアアドバイザーとしての幅が広がったんじゃないかと思います。
独立への不安は「見える化」して対処する
「コーチング」で広がった視野
実は、「独立しよう」と決意してから半年間くらい悩んだ時期があったんです。「失敗したらどうしよう」「仕事がなかったらどうしよう」なんてあれこれ考えていました。今思い返すと、自分に自信を持ち切れていなかったことが原因だったのかなと。でも、いい加減悩んでいる自分で生きるのは本当に苦しくて、でも一人ではどうにもできなかったので、当時すがるように受けたのが、それこそコーチングでした。そしたら嘘のように「失敗したらまたやり直せばいい」「やりながら自信をつければいい」とふっ切れるようになって、翌日には退職届を出していました。そもそも元来慎重派の自分がこんなキャリアを選ぶなんて、ちょっと意外でしたし、コーチングってすげえ!って思ったのを覚えています(笑)。今でもそのコーチの方には心から感謝しています。
「corner」と出会ったのは、そんな覚悟が決まって退職挨拶をしていた時のことでした。お客様に独立することを伝えたところ「人事のパラレルワークに特化したサービスがある」と「corner」の存在を教えて頂いたんです。すぐに登録したところ、とんとん拍子に業務委託先が決まって驚きました。それこそ「決まらなかったらどうしよう」という不安を感じる間もないほどあっという間で……。今思えば、自分のキャリアの方向性を整理した上で面談に臨んだのも、早期マッチングできた理由だったかもしれません。
人事の枠すら飛び越えて
自分ゴトとして業務を捉える
最初は「外部人事だとやりづらいこともあるだろうな」と思っていましたが、実際にやってみるとありがたいことに全然ないんですよね。私がパラレルワーカーとして働きだして、もうすぐ半年。正社員時代と変わらず、「結果に最短でコミットする」「誠心誠意向き合う」などを大切にしていれば、ちゃんと認めて頂けるなと。「あれ、私この会社の正社員じゃなかったわ」とふとした瞬間に思うくらい、本当に委託先に恵まれていて、伸び伸びとフラットに働くことができています。
ただ、業務委託である以上「結果ありき」じゃないと意味がない。そこだけは正社員時代よりももっともっとシビアに見ています。自分ゴトとしてその会社のことを考えられているかどうか、愛せているかどうか。それが私が成果を残す上でも、とても重要だと思っているポイントです。
今後はこれまでの経験も活かしながら、これまでやったことのない領域にも積極的に挑戦していきたいですね。時に「人事」の枠を飛び出すこともあるかもしれません。
新たなキャリアの形を作るお手伝いがしたい
今の夢は「コーチングが転職支援においても当たり前に活用されている世界」を作ることです。コーチングがキャリアアドバイザーの幅を広げてくれた私の実体験を活かして、コーチングとキャリアアドバイスが両立するようなサービスを実現できたらいいなと。
また直近では、高校生向けのキャリア教育授業に関わっています。その子達が昨日よりも自分に自信が持てるようになり、将来の就活時にふと思い出したりしてもらえるよう、まずは全力で向き合っていきたいと思っています。いずれは秋田の母校でも授業ができたらこの上ない幸せですね。教員免許のない私ですが(笑)、人と向き合うことにおいては誰にも負けないと思っているので、完全未経験ですが頑張ります!
不安を感じる原因を明確にすれば、前へ進める
これからパラレルワーカーとして独立を考えている方に伝えるなら、そうですね。目に見えない未来を考える時、人はどうしても不安になりがちです。私もそうでした。そんな時は、不安を感じる背景をつきとめて「見える化」すると向き合いやすくなります。今自分が不安を感じているのは、知識不足のせいなのか、それとも実績不足のせいなのか? 理由はどうであれ、そこの原因さえ明確になれば、おのずと解決方法が見えてくる。あとは「やるしかない」と思えますからね。
私自身、福利厚生も整った超安定の東証一部上場企業から出ることに対する不安は相当なものでした。生活が不安定になるかもしれない、世間からはどうみられるだろう、と。でも、そんな不安を抱えている自分に気づけたから「自分の人生を優先するべき」という決断ができた。やりたいと思ったことをブラさず、信じればきっと道は開けるはずです。こんなに不透明な時代だからこそ、やりたいことをやったもん勝ちだと、私は思います!
編集後記
「『確定申告って何?』というところからスタートした私がやれているんだから、きっと大丈夫!」そうパラレルワーカーの背中を押してくれた石田さん。まだまだ複業が浸透しきっていない今だからこそ、見えない不安で行動が止まってしまうことも少なくないかもしれません。そんな時は石田さんの言葉を思い出し、まずはその不安を「見える化」するところから始めてみてはいかがでしょうか。
[cta id=’35’]
[cta id=’38’]