目的や専門性に合わせて選ぶ、「専門副業(複業)マッチングサービス5選」
近年、副業(複業)をテーマとしたニュースが増えてきました。実際に、副業(複業)で本業以上の稼ぎを得ていたり、3~4つと仕事先を持っていたりする人も珍しくありません。
とはいえ副業(複業)といっても、空いた時間で行う作業的なものから、これまでの経験や知見を活かした専門性の高いものまで、様々な仕事が存在します。
では、世の副業(複業)ワーカーたちは、どんな目的で、またその仕事をどうやって見つけているのでしょうか。ここまで副業(複業)が盛り上がってきた背景も含めて紹介していきましょう。
目次
そもそも、なぜ副業(複業)が盛り上がっているのか
※引用:パーソル総合研究所「副業の実態・意識調査」
パーソル総合研究所が出している調査結果を見ると、正社員として働きながら副業(複業)している人は全体の10.9%。また、今は副業(複業)を行っていないが今後したい人は41.0%に上るなど、おおよそ半数が関心を持っていることがわかります。
ここまで副業(複業)が盛り上がってきた背景の1つに、政府がその促進に動き出したことが挙げられます。厚生労働省は、2017年10月より「柔軟な働き方に関する検討会」を開催し、12月には「副業・兼業の促進に関するガイドライン(案)」を提示しました。
※参照:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン(案)」
このガイドラインは、「幅広く副業・兼業を行える環境の整備が重要である」という立場に立って、企業や働く方が現行の法令のもとでどういう事項に留意すべきかをまとめたものです。また、そういった政府の動きを受けて各メディアでも企業の副業関連の取り組みが報道されることが増えてきました。
※引用::パーソル総合研究所「副業の実態・意識調査」
個人側では、「収入補填」「自己実現(スキルアップ・活躍の場の拡大)」の大きく2つの理由から、副業(複業)へのニーズが高まってきていることが見て取れます。
会社の平均寿命が約20年程度に減少し、1社で定年まで勤めあげることが実質不可能になってきていることも、本業以外へ視野を向けざるを得ない要因となっていることでしょう。
※引用::パーソル総合研究所「副業の実態・意識調査」
またそういった政府や個人側の動きを受け、これまでは多くの企業で「原則禁止」であった副業(複業)が、昨今では約半数が容認するなどの変化が出てきています。
副業(複業)を容認することで、社員満足度の向上や本業への相乗効果を期待することはもちろん、先進的な就業環境を実現している企業としてのPR効果を高め、優秀な人材の獲得を目指すといった狙いもあります。
目的によって異なる副業(複業)の「カテゴリ」
※引用::パーソル総合研究所「副業の実態・意識調査」
上記データからは、高収入層ほどスキルアップや自己実現、周囲からの求めに応じて副業(複業)をしているのに対し、低年収層ほど収入補填目的が高まっている傾向が見られます。
つまり、一括りに副業(複業)といっても、その目的や方法は様々なのです。
空き時間を活用した作業系副業(複業)
本業の収入だけでは不十分と感じていたり、趣味などに充てる資金を得たいといったりという理由で副業(複業)する方にとって、一番着手しやすいのがこの作業系副業(複業)です。特別なスキルや経験を必要としないものが多く、空き時間さえあれば本業+αの時給を獲得することができます。実際に、副業(複業)者の1/3はアルバイトで働いているというデータもあります。
趣味を活かす系副業(複業)
インターネットの普及により、今やどんな趣味・特技でも副業(複業)に変えることができる時代になりました。Youtubeなどで趣味を発信しながら広告収入を得ることはその代表例。ほかにも趣味のハンドメイド作品を販売できるサイトや、文章や写真といった制作物でも世の中的なニーズとマッチしさえすれば副業(複業)として収入を得ることができます。
知識・ノウハウを活かす系副業(複業)
専門性を持つ方に多いのがこの副業(複業)です。パーソル総合研究所の調査データ「副業者の割合が高い職種別ランキング」では、経営・経営企画、人事・教育、法務といった間接部門が上位にランクインしており、いわゆるポータブルスキルを持った人材がそれを多方面で活用する形で副業(複業)をしていることがわかります。フリーランスや個人事業主の形態で関わっている方も多い印象です。
知識・ノウハウを活かす系副業(複業)をしたい方向け「専門副業(複業)マッチングサービス」
フリーランスを中心とした仕事探しの場は比較的多くありますが、副業(複業)を前提とした専門スキル展開型の仕事を探せる場はこれまであまりありませんでした。
しかし、最近になって「人材シェアリング」を目的とした新しいサービスが続々と生まれており、徐々に利用企業が増えてきています。
ここではその中から5つ、それぞれ異なる領域を専門としたサービスをご紹介します。
■(1)デジタル業界で活躍するスキルホルダーとプロジェクトをマッチングするスキルシェアサービス「Workship」/株式会社GIG
https://goworkship.com/
デザイナー、エンジニア、ディレクター、マーケター、人事、広報、ファイナンスなどの経験者と、副業や兼業、週1〜参加できるプロフェッショナルプロジェクトのマッチングをサポートしているサービスです。代表取締役の岩上 貴洋さんが株式会社LIGの創業者であることからも、この領域への知見の深さが感じられます。
■(2)大都市と地方の人材シェアリングサービス「JOINS」/JOINS株式会社
■(3)ハイクラスのエンジニア・デザイナー総合採用プラットフォーム「Offers」/株式会社overflow
■(4)日本最大級のスポットコンサル「ビザスク」/株式会社ビザスク
https://service.visasq.com/
ひとりひとりのビジネス知見を、新規事業や業務改善のヒントを求める企業へつなぐ日本最大級のスポットコンサル・プラットフォーム。登録者の業界・職種経験は様々で、300分野以上にわたります。 現役の方はもちろん、企業OB・OGや上場企業の役員クラスの方も数多く登録しています。
■(5)人事・採用のパラレルワーカーシェアリングサービス「corner」/株式会社コーナー
来るべき副業(複業)時代に向けて
副業(複業)と聞くと、「アルバイト的に労働先や時間を増やす」イメージがまだまだ先行しがちです。
しかし、ここで紹介した3つのサービスのように、これまで培ってきた専門性をシェアする形の副業(複業)が注目を集めてきています。労働人口が年々減少を続け、1人が複数の会社で働くことが当たり前になる。そんな時代を控えて、副業(複業)の在り方も徐々に変化してきているのです。
「副業(複業)する余裕がない」「過重労働になりそう」といった不安もあるかと思います。それでも、思い切ってトライしてみると本業にも良い結果をもたらすだけでなく、来るべき副業(複業)時代に向けて自分を高めることにつながるかもしれません。