【インタビュー】 1か月半で採用応募数1.6倍。外部採用担当者が短期間で成果を上げるために行ったこととは?(ユーザベース)
2008年に創業し、約10年が経過した株式会社ユーザベース。「経済情報で、世界を変える」をミッションに掲げ、企業・業界情報プラットフォーム「SPEEDA」やソーシャル経済メディア「NewsPicks」を中心とし、様々な事業を展開している。さらには海外展開も果たし、その規模は中国、シンガポール、スリランカなどのアジア各国からアメリカなど諸外国へと広がり、国内にとどまることはない。
そんなユーザベースが世界へ進出していく企業として核となる「コーポレート」部門の人事の役割を担うカルチャーチームのリーダーとしてインタビューの3か月前に着任したという、西野雄介さん。なぜコーナーのサポートを必要とされ、どのように活用されたのか。そんなコーナーとの関わり方について伺ってみた。
話を伺った人:
西野雄介さん
株式会社ユーザベース カルチャーチーム Head of Culture&Talent
―今回は、カルチャーチームの中の「採用」というポジションを、3か月間、コーナーに業務委託をしてくださってありがとうございます。
そもそも、そのポジション自体を社員として採用するのではなく、外部の我々にお声がけいただいたのには、どんな理由があったのでしょうか。
–
正直なところを申し上げると、自社で採用しようと考えてはいたんです。ですが、スピーディに組織を作り上げていくことがミッションとしてあった中で、これからその人員を採用していたのでは間に合わない、と判断しました。
というのも、このポジションに求められるのは、ユーザベースの大切にしているバリューである「7つのルール」を理解し、その上でハイエンドのマネージャーを採用していけるような人材であること。そういった方を見つけるのは簡単なことではありません。
そのため、採用して獲得するだけではない手段を検討した際に、人事・採用領域の能力が高く、かつ時期や場所を問わず依頼できるフリーランスの人材が集まっているサービスがあると聞いて出会ったのがコーナーさんでした。担当の方と話をする中で、こちらの課題をすぐに理解し、動いてくださる方だと分かったので即決しました。
こちらが求める高い能力を持った方に期間限定で入ってもらい、その穴を埋めつつ、今後採用した人が入ったときにすぐにアクセルが踏めるような、採用の土台作りをお願いしたいな、と思い、今回コーナーさんにお声がけしました。
―当時のユーザベースの採用面での課題はなんだったのでしょう。
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まず、そもそもの大きな課題として、採用活動をしていくための人材が多くなかったこと。
もうひとつは、我々コーポレートの魅力や各採用ポジションの魅力を十分に転職エージェントの方々に伝えれておらず、深い理解を得れていなかった、というのがあります。
エージェントの方は我々にとって採用のパートナーです。ですからまずはエージェントの方自身が、各採用ポジションの魅力を候補者に明確に伝えられる状態になっていて、その上で各ポジションに対して魅力を感じるような方々にアプローチをしていただかなくてはいけません。
ただ、この時点では我々として、「どういう人に入社してほしいか」はある程度言語化できていたものの、「コーポレート」の各ポジションごとの魅力までは、正直あまり明文化できていませんでした。
コーナーさんにもこういった課題を整理していただき、まずはいち早くその魅力を言語化し、広く伝えて、周囲に強力なパートナーを育成していく、ということが優先して行うべきことだと考えました。
―具体的にコーナーがサポートさせていただいたことは、どのような内容だったのでしょうか。
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まず、先ほど申し上げた「魅力の言語化」ですね。担当の方には各部門のリーダーをまわってコミュニケーションをとってもらい、対外的に伝えていくための魅力の洗い出しと言語化を行ってもらいました。
次に、我々が採用したいポジションの人材を囲い込んでいるであろうエージェントを複数ピックアップして、担当の方に会い続けてもらいました。その中で、各ポジションの情報と、採用ターゲットに響くであろう魅力やストーリーを共有します。
さらに、そのエージェントの中でも特に感度の良い担当者に、定期的に情報のアップデートを行い、当社のハイアリングマネージャーにも会っていただいて、生の情報を掴んでもらうことをしてもらいました。
その結果、コーナーさんから紹介を受けた方が入って1ヶ月半後の8月には、応募数が約1.6倍、書類選考通過数も1.7倍となり、採用リードの獲得に成功したんです。
また、ハイエンドの方々含め3名の採用決定が生まれ、現在進捗している方からも、今後さらに決定が生まれていく状態になってきています。
―コーナーが入ったことで、想定以上の効果があったということですね。
一方で、コーナーがこのように成果を出すことに集中できる環境があったのは、受け入れ側のユーザベースさんの協力あってこそだと思います。気を付けたことなどはありますか?
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特別なことは何もありませんが、担当の方が立ち回りやすいよう、内部の情報を完全にオープンにすることは意識したかもしれません。週1回の進捗共有や、相談の場を設けたこともそのひとつです。
そうすることで、互いに感じている課題をぶれないようにすること、獲得すべきポジションの優先順位を見誤らないようにすることを考慮しました。
―たしかに、担当者も、各ハイアリングマネージャーの皆様が非常に協力的で、提案や相談を多く繰り返すことができ、迷いなく進めることができたと言っていました。
こうしたユーザベースさん側の協力あってこその結果だといえるかもしれませんね。
最後に、今回コーナーを活用してみて、改めて一番良かったポイントはどこでしょうか。
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2つあります。まず、私自身やほかマネージャー陣のニーズを察知する能力の高さ、それから力のあるエージェントの見極め力ですね。
「ニーズを察知する」という点に関しては、会話のなかで瞬時に理解してくださる力はもちろんのこと、当落選上にいるであろう「際にいる人材」を我々とコミュニケーションさせることで、どんな人材が本当に我々が求めている人材なのだろう、という見極めを行いながら、徐々に精度を高めていってくださったような気がします。
次に担当の方がエージェント出身であるということもあり、当社のエージェントの方へのアプローチの仕方が抜群にうまかったですね。しかも要所要所で、エージェントと我々はハイアリングマネージャーの面談を入れたりして。うまくこちらを使ってくれたのもよかったです。
あと、ここからここまで、って決める契約スタイルではなく、とにかくアジャイルに動いてもらえるということがよかったポイントですかね。
今後はもっと自社内への採用活動に力を入れていきたいので、専任の採用担当を入れて採用活動を行っていく、という意思決定を我々はしましたけれど、タイミングによってはこういう形態でまたお付き合いさせていただけるというのは非常にありだな、と思ってます